相続には揉め事、困りごとの原因になることが多いですが、今回はその手続きの厳格さゆえに生じたトラブルについてご紹介します。皆様の安全な相続手続きの一助となれば幸いです！
【相続には危険性が潜む】
相続と言うと財産を受け継ぐイメージがありますが、同時に負債、借金も引き継ぐものでもあります。
亡くなった方に借金や負債があることを知らずに何の手続きもしないでいると相続した方が借金に苦しむことにもなりかねません。
【相続放棄という手段もあるが一定の手続きが必要】
「借金があったり、借金の方が財産を上回るときには相続放棄や限定承認をすればよい」
という話を聞いたことがある方もいらっしゃるでしょうが、相続放棄、限定承認ともに法律で定められた手続きを原則として3カ月以内に行わなければなりません。
ここではその詳しい手続きの話は省きますが、「相続の怖さを目の当たりにした」というのは、その相続放棄、限定承認の手続きをしていたつもりなのに、その手続きがなされていなかったために亡くなった方の借金の督促を受けることになってしまったという事例に遭遇したことです。
お話を伺っていると、どうやら「遺産分割協議書」で相続放棄する旨を記載していたために、すっかり手続きは完了したと思われていた様子です。
亡くなった方が事業を営んでいた場合等はとくに注意しなければならないことだと思います。
うちには大して資産なんてないから大丈夫だよ！は危険です
うちは不動産ですから相続した不動産のもめ事にはよく遭遇しますが、
この相続放棄の手続きミスはその前の段階の話です。
やはりこういういざというときに気軽に話を聞くことができる専門家とのつながりを
もっておくことは大事だと思います。
資産の多寡に関わらず問題を生じさせないためには事前準備や速やかに手続きが肝心だとつくずく感じました。
スマイル・リンク株式会社
宅地建物取引士・2級FP技能士
川邉 雅信（かわべ まさのぶ）
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