～「値引き交渉」と言いながら、単なる値引きの「お願い」～
こんにちは。成田の不動産屋スマイル・リンク（株）川邉です。
最近は新築分譲住宅の供給が多く、最初は高めの値段設定で、売れ行きを見ながら
徐々に値下げしてゆき、、成約！という展開が多いので
物件購入時に「値引き交渉して欲しい！」と思う方が多いと思います。
私も、この物件は値下げの余地があると思った物件については
お客様のご要望が無くても値引き交渉してしまいます。
ただ、「交渉」て何をするのでしょうか？？
売主さんから、
「３５８０万円の物件を３４８０万円で１００万円値引いて売却しても良い」と
思ってもらえるような条件を提示することによって「交渉」が
始まるわけで、何も提示するものが無いのに値引いてくれというのは
単なる「お願い」です。
当社も売主として土地やリフォームした中古物件を販売することが
ありますので、そのようなときには売主として値引き交渉を受けることが
あります。
しかし、ほとんどの不動産業者は単なるお願いをしてくるだけで、
「値引いていただく対価として、○○を提示します！」
というようなまともな交渉をしてくる不動産業者は極めて少ないです。
そのようなときに値引いてくれるのは、はじめから値引き用に用意していた
金額だけでありますから、それは値引きと言うよりも予定調和のパフォーマンスに
過ぎません。
それでは、値引き交渉の際に値段を引いても売主側に値引き販売するだけの
価値があると思わせるための材料について下に列記したいと思います。
詳しく解説まですると大変なので、ご不明点があればお目にかかる機会があれば、
そのときにご質問ください。
～売主さんが値引いても良いと思ってしまう値引き交渉の材料～
【物件を早く資金化したい売主さんが喜ぶ材料】
☆契約後すぐに引き渡しに応じます
☆現金（全額自己資金）決済です
☆今月中に残代金決済できます
【契約件数のノルマを達成したい売主さんが喜ぶ材料】
☆すでに住宅ローンの事前審査を通過しているので確実に契約できます
☆今夜にでも契約できます
☆月内に契約できます
【売買契約に付属するサービスの利用を提案する】
☆売主さんが火災保険の代理店をされているなら、そこで火災保険に入ります
☆網戸等のオプション工事は外部業者ではなく売主さんの子会社に依頼します
【宅建業者ではない一般の方が売主である土地や中古の場合に有効な材料】
☆売主さんの瑕疵担保責任免責でもかまいません
☆雑草や残置物の処分はこちらがします（売主さんに手間はかけさせません）
これらを売主さんの状況によって組み合わせたりして使います。
ただ、間違っても「値引きがすべて」にならないようにしてください。
不動産の販売をしているとリアルに感じるのですが、
一般の方はけっこう確りした相場観を持っていますので、
高い物件だと問合せが一切来ませんし、
相場どおりの物件だと一斉に問合せが来るようになります。
だから、高値で物件を買ってしまうということはほとんどありません。
大切なことは、ご家族が気に入る物件を買うことであって、
「気に入ったけど、あと少しでも安くしてもらえれば嬉しいな」
という心持で居るほうが良い物件に巡り合うことができます。
最後に１つ。値引き交渉には「買えなくなるリスク」を伴います。
値引き交渉している間に、他の方が満額で購入するという申し出を
してしまえば、そこで販売終了です。
古い不動産屋さんは未だに「１番手、２番手」と申込書提出の早さが
全てのように言っている人が居ますが、そういかないケースが多いです。
逆に売主さんの立場になってみれば
「満額で気持ちよく申し込みをしてくれた人と契約したい」
と思われるに決まっているではないですか。
値引き交渉をすることにはメリットと同時にデメリット（リスク）も
あります。だから、そのリスクを理解した上で交渉しなければなりませんし、
交渉するからにはその材料を提示しなくてはなりません。
そして、交渉をするのであればスピーディに行うべきです。
もたもたしていると他の人があとから満額で申し込みをしてしまうかもしれません。
気になる物件があればスグに現地を確認する、住宅ローンの事前審査を早めに受けておく、
というような物件探しの基本的なことをしておくことが最初の重要な準備と言えます。
スマイル・リンク株式会社
宅地建物取引士・2級FP技能士
川邉 雅信（かわべ まさのぶ）
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～「次回も利用したい！」と評価される会社を目指して～
