こんにちは。
成田の不動産屋、スマイルリンクの川邉です。
先日、去年の4月に当社の仲介で大手分譲会社の新築分譲住宅を購入されたお客様が店にお立ち寄りくださり、
物件ご購入時の思い出話に花が咲き、またご購入後の様子についても楽しくお話をうかがうことができました。
そのお客様は購入を決めた物件について利害関係のない第三者、建築士による
“ホームインスペクション”と呼ぶ住宅の欠陥や施工不良の有無を調査するサービスを受けたのですが、
「半年以上住んでみて何も問題なく、インスペクションは結果的に必要無かったですよ(笑)」
とおっしゃっていました。
不動産の購入を考えている方の中には
「購入した物件が欠陥住宅だったら困るなぁ。」
と不安に思われているかたもいるのではないかと思いますが、
そのような方の為に一級建築士等が物件のチェックをしてくれるサービスがインスペクションです。
インターネットで「ホームインスペクション」等と検索すると情報が出てきます。
このお客様から、心配だからホームインスペクションを受けたいというご相談をいただいたときに
「その必要はないですよ」
と私は申し上げました。
と言うのも、新築分譲住宅や新築分譲マンションは厳しい法規制の下、
万が一の欠陥(雨漏りや傾き)があった場合には引き渡しから10年以内であれば
分譲会社が無償で補修をする義務があり、その分譲会社が倒産してしまったときには
建築時に分譲会社が国に供託(お金を預ける制度です)した資金か
保険会社の保険金によって新築物件購入者が建築会社を手配して補修を受けることができるようになっています。
だから、分譲会社としては故意に欠陥住宅を販売してしまうと結果的に高くつくので、
わざわざそんな馬鹿なことはしようとはしません。
また、過失によって欠陥住宅を建築して販売してしまった場合には、
先に紹介した制度によって購入者は救済されるようになっています(まずは分譲会社の責任で補修をしますが、
その分譲会社が倒産してしまった場合には前述の供託金か保険金によって他の建設会社に補修を依頼することができます)。
だから新築戸建や新築マンションの購入者が欠陥物件の被害に遭うことは考えにくく、
不幸にして遭遇しても十分な救済措置が講じられているのです。
結局、お客様のご希望が強かったのでホームインスペクション業界で最古参の事務所をご紹介して
そこのサービスを受けていただきました。
ちなみに、そのホームインスペクションサービスを請け負っている事務所はとても身ぎれいで信頼できる会社ではあると思います。
不動産業者や建築業者とは距離を置いていますね。癒着しないためでしょう。
結果的に、一級建築士が様々な器具を使用して傾きの有無その他の不具合をチェックしてくれましたが、
私たち仲介業者や分譲会社の現場監督が完成後のチェックで発見する程度のキズしか発見することができませんでした。
まあ、発見されるような欠陥があってはならないのですし当然の結果だと思いますが、
そんなことに10万円近くの費用を支払うのはもったいないと私は思っています。
それでは中古住宅や中古マンションを購入する場合にはホームインスペクションを受けた方が良いのでしょうか?
私はその場合も購入時に受ける必要性はあまり無いと思います。
実際のところ、インスペクターを利用するタイミングや方法は別の所にあるのだと思っています。
その話をすると長くなるのですが、キーボードを打つ手が疲れてしまったので、続きはまたの機会に。。。
スマイル・リンク株式会社
宅地建物取引主任者・2級FP技能士
川邉 雅信(かわべ まさのぶ)
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